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SEOの効果が出ない原因を切り分ける手順と、直す順番の決め方

この記事でわかること
  • 「効果が出ていない」と判断してよい時期かどうかの見極め方
  • 原因を技術・狙う場所・検索意図・記事の食い合いの4層に切り分ける手順
  • 限られた工数をどこから使うかの優先順位
  • 施策ではなく体制側に原因がある場合の見分け方

毎月きちんと記事を公開している。担当者も外注先も手を抜いていない。それなのに順位も流入も半年前とほとんど変わらない。SEOの相談で最も多いのが、この「やることはやっているのに効果が出ない」という状態です。

この状態のとき、記事をもう10本増やしても状況はほとんど変わりません。原因が制作量ではなく別の場所にあるからです。にもかかわらず、打ち手が思いつかないまま「とりあえず本数を増やす」という判断に流れてしまい、工数だけが積み上がっていく。これが最も損失の大きいパターンです。

この記事では、効果が出ない原因を4つの層に切り分ける手順と、切り分けた結果をどの順番で直すかの優先順位を整理します。原因の一覧を並べるのではなく、自社がどの層で詰まっているかを特定できるところまで持っていくことを目的にしています。

先に結論を書いておきます。効果が出ない原因のほとんどは、技術的な不備ではなく「狙う場所の選び方」と「既存資産の扱い方」に集中しています。そして直す順番は、新規制作よりも既存記事の整理が先です。

SEOの効果が出ないと判断する前に確認すべき期間

効果が出ていないと判断する前に見る4つの指標
効果が出ていないと判断する前に見る4つの指標

原因の特定に入る前に、そもそも「効果が出ていない」と判断してよい時期なのかを確認します。ここを飛ばすと、正常に進んでいる施策を途中で止めてしまうことになります。

Googleが示している反映までの期間

Googleの検索セントラルでは、サイトへの変更が検索結果に反映されるまでの期間について、数時間で反映される変更もあれば数か月かかる変更もあるとしたうえで、一般的には数週間待ってから結果を確認することを勧めています。あわせて、変更すれば必ず良い影響があるとは限らないこと、検索順位が上位になる秘訣は存在しないことも明記されています。

出典: https://developers.google.com/search/docs/fundamentals/seo-starter-guide?hl=ja

つまり公式見解としても、短期間で判断するべきものではありません。公開から1〜2か月で順位が付かないことを理由に施策を止めるのは、判断としては早すぎます。

期間ではなく中間指標で判断する

とはいえ、ただ待てばよいわけでもありません。待っている間に見るべきなのは順位ではなく、そこに至るまでの中間指標です。

  • インデックスされているか(Search Consoleのページ登録状況)
  • 表示回数が増えているか(順位は付いていなくても検索結果に出ているか)
  • 平均掲載順位が少しずつでも上がっているか
  • クリック率が極端に低いページはないか

表示回数がまったく増えていないなら、期間の問題ではなく狙う場所か中身の問題です。表示回数は増えているのにクリックされないなら、順位が低いかタイトルと検索意図がずれています。この切り分けができれば、待つべきか動くべきかを迷わずに決められます。

効果が出ない原因を4つの層に切り分ける

効果が出ない原因を切り分ける4つの層
効果が出ない原因を切り分ける4つの層

原因を思いつく順に潰していくと、工数のわりに何も動かないという結果になりがちです。上から順に確認して、詰まっている層を特定してください。

第1層 技術的にそもそも評価されていないか

最初に確認するのは、検索エンジンがページを見られる状態かどうかです。ここが塞がっていると、以降の層をいくら磨いても数字は動きません。

Search Consoleのページレポートで、インデックス未登録のページ数とその理由を確認します。noindexが残っている、robots.txtでブロックしている、canonicalが別ページを向いている、といった原因はここで見つかります。実際、サイトリニューアルの際にステージング環境のnoindexが本番に残ったまま数か月が過ぎていた、という事例は珍しくありません。

この層の問題は、見つかれば修正は早く、直った瞬間に数字が動きます。逆にここに問題がなければ、技術面をこれ以上いじっても成果には直結しません。多くのサイトでは、この層はすでに問題ない状態です。

第2層 狙っている検索キーワードが取れる場所か

次に確認するのが、そもそも勝てる場所を狙っているかです。効果が出ないサイトの原因は、統計的にはここに最も多く集まります。

検索結果の1ページ目が大手メディア、公的機関、比較サイトで埋まっているキーワードは、後発が正面から取りに行っても順位は付きません。ここで消耗している限り、記事の質を上げても順位は動かないため、体感としては「何をやっても効果が出ない」状態になります。

確認方法は単純で、狙っているキーワードを実際に検索して、1ページ目のドメインを10件書き出すだけです。自社と同じ規模、同じ業種のサイトが1つも入っていなければ、その場所は現時点では取れません。

第3層 検索意図と記事の中身が噛み合っているか

狙う場所が妥当でも、検索している人が求めているものと記事の中身がずれていれば順位は付きません。

「SEO 費用」で検索する人が知りたいのは相場と内訳であって、SEOの重要性の解説ではありません。しかし実際の記事では、前半の3割を一般論の説明に使い、肝心の金額に触れるのが後半、という構成になっていることがよくあります。

ずれを確認するには、上位10件のタイトルとH2を書き出して、共通して扱われている要素を洗い出します。上位の8割が触れている要素が自社の記事に無ければ、それが不足している論点です。

第4層 既存記事同士で評価を食い合っていないか

記事数が増えてきたサイト特有の原因がこれです。似たテーマの記事が複数あると、検索エンジンがどれを評価すべきか判断できず、結果としてどれも上がらない状態になります。カニバリゼーションと呼ばれる現象です。

確認方法は、Search Consoleで特定のキーワードを指定し、そのキーワードで表示されているページを一覧で見ることです。1つのキーワードに対して複数のページが表示回数を分け合っていれば、食い合いが起きています。

注意したいこと

記事を増やし続けているサイトほど、この食い合いは深刻になります。対処法が「記事を増やす」の逆方向、つまり統合や削除であるため、制作を止められない体制では手が付けられないまま放置されがちです。

この層は、記事を増やし続けているサイトほど深刻になります。

直す順番を決める優先順位

既存記事の整理・内部リンク・新規制作の順に手を付ける
既存記事の整理・内部リンク・新規制作の順に手を付ける

切り分けができたら、次は順番です。工数が限られている以上、すべてを同時にはできません。

既存記事の整理を新規制作より先に置く

多くのサイトで最も費用対効果が高いのは、新規記事ではなく既存記事の整理です。理由は3つあります。

第一に、すでにインデックスされ評価も付いている記事のほうが、ゼロから作る記事より短期間で動きます。第二に、食い合いを解消すると、記事を1本も追加せずに順位が改善することがあります。第三に、既存記事を見直す過程で、どのキーワードが取れてどれが取れないかという判断材料が手に入ります。

ここがポイント

表示回数はあるのに平均掲載順位が11位から20位の記事を抽出してください。この層は1ページ目まであと一歩の位置にあり、改善が数字に直結しやすい範囲です。

内部リンクは記事より先に手を付ける

内部リンクの整理は、制作コストがほぼかからないのに効果が出やすい施策です。にもかかわらず後回しにされがちなのは、目に見える成果物が残らないためです。

優先して繋ぐべきは、評価を集めたいページに向けたリンクです。関連記事を機械的に並べるのではなく、どのページを上げたいかを決めて、そこへ文脈の合う記事から手動で繋ぎます。

新規制作は勝てる場所が特定できてから

新規記事に着手するのは、第2層の確認で「ここなら取れる」という場所が特定できてからです。順番を逆にすると、取れない場所に記事を積み続けることになります。

判断の目安は、検索結果の1ページ目に自社と同程度の規模のサイトが3件以上入っているかどうかです。入っていれば参入の余地があり、1件も無ければ後回しにします。

体制側に原因がある場合の見分け方

体制別の詰まり方と抜け出し方
体制別の詰まり方と抜け出し方

ここまでは施策の話ですが、原因が体制側にあるケースもあります。この場合、施策を変えても状況は改善しません。

社内で運用していて判断が止まっている場合

担当者が独学で進めていて、施策の答え合わせをする相手がいない状態です。この状態では、やったことが正しかったのか間違っていたのかが分からないまま次の施策に進むため、経験が蓄積されません。

見分け方は、直近3か月に実施した施策について「なぜそれをやったか」「結果どうだったか」を説明できるかどうかです。説明できなければ、判断の基準が社内に無い状態です。

この状態から抜けるには、実務を回しながら判断基準を社内に残していく形が現実的です。QujiraSEOではインハウス伴走プランとして、施策の実務をこちらで主導しながら、判断の意図を日々のやり取りで共有していく支援を行っています。

詳しくはこちら: https://qujiraseo.com/services/inhouse/

外注していて中身が見えていない場合

毎月費用を払っているのに、レポート以外の変化が見えない状態です。何にいくら使われているのかを社内で説明できる人がいない場合、契約の見直しを検討する段階にあります。

見分け方は、外注先に「今月の施策で最も効果が大きかったものは何か、その根拠は何か」と質問して、数字で答えが返ってくるかどうかです。返ってこなければ、成果への責任が曖昧な契約になっています。

更新自体が止まっている場合

担当者の異動や予算の都合で運用が止まり、ドメインと記事だけが残っている状態です。この場合、止まっている期間が長くても、記事とドメインの評価は完全には消えていないことがほとんどです。

止まったメディアは、新規に立ち上げるより短期間で数字が戻る可能性があります。まず確認すべきは、現在も検索順位が残っているキーワードがどれだけあるかです。Search Consoleで直近3か月の表示回数を見て、流入が発生しているなら再起動の価値があります。

よくある質問

記事を増やせばいつかは効果が出るのではないか

狙う場所が妥当で、既存記事との食い合いが無ければ、本数を増やすことは有効です。しかし第2層と第4層に問題がある状態で本数だけを増やすと、食い合いが増えて状況が悪化することがあります。増やす前に切り分けを済ませてください。

順位が下がったときは何から確認すべきか

まず、下がったのが特定のページだけか、サイト全体かを確認します。全体であればアルゴリズムの更新か技術的な問題、特定ページであれば競合の動きか内容の陳腐化が疑われます。切り分けずに全ページを修正するのは、工数の無駄になります。

外注先を変えれば改善するのか

原因が第1層から第4層のどこにあるかによります。狙う場所の選定に問題があるなら、その判断をしているのが誰かで答えが変わります。外注先が決めているなら変更に意味がありますが、社内で決めて外注先が制作だけを担っているなら、変えても結果は同じです。

効果測定はどの指標を見ればよいか

順位だけを追うのは勧めません。検索結果は個人ごとに変わるため、順位の単独の数字は判断材料として不安定です。表示回数、クリック率、平均掲載順位、インデックス数の4つを組み合わせて見ると、どこで詰まっているかが分かります。

まとめ

  • 効果が出ないと判断する前に、表示回数などの中間指標が動いているかを確認する
  • 原因は技術、狙う場所、検索意図、記事の食い合いの4層に切り分ける
  • 詰まりの多くは第2層と第4層に集中しており、技術面ではないことがほとんど
  • 直す順番は、既存記事の整理と内部リンクが先で、新規制作は勝てる場所が特定できてから
  • 施策ではなく体制に原因がある場合は、施策を変えても改善しない

効果が出ない状態が続いているときに最も避けたいのは、原因を特定しないまま制作量を増やすことです。切り分けに使う時間は、記事1本分の工数より確実に安く済みます。

自社がどの層で詰まっているかの判断が難しい場合は、無料診断で現状の課題と打ち手の方向性をお伝えしています。

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